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リテラシーラボラトリ

リテラシーを考える

親子が本音で語り合うのに必要なこと〜「娘と父のマジトーク」から学ぶ

「こういう親子関係でありたい!」と結婚してない自分が思うほど、魅力的な「父と娘」でした。

「娘と父のマジトーク」というシックス・アパートの中山さんの連載が「Business Media 誠」でありました。もう連載は終わってしまったようで、残念なのですが…。はてブで以下の記事を見かけて、もう笑いがとまりませんでした。読んでない人はぜひ一読ください。笑えるし、目からウロコが落ちます。


これを読んで、一気にハマりました。その名の通り「マジトーク」。歯に衣着せぬ発言が飛び交い、とてもスリリング。それでいて示唆にとんでいる。内容もいいのはもちろんですが、一番思ったのは、すごくいい関係だなということ。理想の関係とは、こういう関係なのかなーと、思いました。

そして、このマジトークシリーズ、内容が濃い。ざっくり以下の話が語られています。こういう話って親子でしますか?

  • 「恋愛」
  • 「夢」
  • 「いじめ」
  • 「人生の意味」

こういうぶっちゃけトークができる関係って、家族でも友達でも理想的ですよね。だって、普通はこうだもん。

(家族の場合)
父「…お前、最近彼氏とかどうなんだ?」
娘「は?…いや関係ないじゃん」
父「関係ないとは何だ!父さんだって気になるんだ」
娘「いや、まあいるにはいるけどー…」
父「どんな男なんだ?」
娘「外資系金融に勤めてて〜、○○出身で〜」
父「結婚するのか?」
娘「………」

まあ極端ですが、よくあるパターンですよね。なんというか、尋問みたいな親子トーク。上手く噛み合わず、怒りのボルテージだけが高まる、そんな会話。理想とはほど遠いですね。お互いが辛い。

そこで「娘と父のマジトーク」から、どうして親子でぶっちゃけトークができるのか、考えてまとめてみました。よろしければご一読くださいませ。

(なお記事終わりにシリーズへのリンクご用意してますので、ご利用ください)



相手の意見を否定しない。あくまで対等

まず第一に二人は、親子ながら対等な関係にあるように思います。もちろん親子である以上、完全な対等ではありません。しかし少なくとも中山さんは、娘さんを自立した一人の人間として見ています。

このようなシーンがありました。「生きる意味」を語り合ってる場面です。

父: その前に、サオリ自身が導いた考えを聞かせてよ。

娘: えっ! ……い、言わなきゃならない?

父: そりゃそうだよ。自分の考えは、当然あるんだよね? さあ、話してよ。

他にもこういう場面が多いんですよね。「お前の考えは何だ」と、問うシーン。対等な関係ゆえに、生まれることだと思います。

当たり前のようだけれども、これ難しいですよね。

普通、「親の言うことは絶対」です。人生経験の長さから言ったら、子供は勝てるわけがないですから。上司にしたって先輩にしたって、同じですね。年齢が上な時点で、語ると聞く立場ができます。そうすると一方的会話になりがちです。

ましてや「生きる意味」。人生経験がモノを言うように思われるテーマでもあります。

しかし、そういう自負を捨て、あるいは見せずに、ゼロベースで一緒に考えるというスタンスが、マジトークにはあります。これが本音トークにおいて大事です。上下になった瞬間、一方的な情報発信になり、語り合いにはなりません。子供は親の言うことに反発し、親は子供の言うことを否定する。これでは盛り上がるわけもありません。

まずは相手を意見をもつ人間だと見て、否定することをやめましょう。こどもは否定されると、反発か無反応しかなりません。子供の意見と、みくびってはなりません。どういう意見を自分の子供がもっているのか、純粋な関心で聞くのがよいと思います。

とにかく聞く、そして質問する

対等な関係、そして具体的なテクニックです。中山さんは「聞き方」が上手すぎる。これは喋っちゃいますね。

まずオウム返しを徹底してますよね。

父 そ、そうか。ちょっと聞きたいんだけど、その男の子ってどんな子?

娘 クラスで一番うるさい。よく言えば、あかるくてひょうきんな子。よくしゃべるし。

父 ムードメーカー的な?

娘 そうだね、笑いも取るし、まあ、好かれているキャラではあるよ。

父 お笑い芸人っぽいんだね。

「ふーん」とかそういう単純なものではなく、相手の言っているのを言葉を変えて返してあげる。「オウム返し」という当たり前のスキルですが、すごく大事ですよね。「アナタの話、聞いてますよ」のサインですから。子供からしたら嬉しいものです。

またアイコンタクトもいいなあ、と思いました。子供が熱っぽく話をしている時のシーン。

父: うん(目で、「もっと話して」と促す)。

言葉に加えて、目で語る。目と目を合わせて、コミュニケーションするというのは信頼の証です。目を反らし続けて、どうして語り合えましょうか。

そして質問も自然でスムーズ。基本の5W1Hの質問から、例を聞いたり。

父 で、どんなふうに告白されたの? 人気のない体育館に呼び出されたとか?

父: いいね、どんなことができる?

父: 例えば?

父: 他にはある?

ただ質問は一歩間違えると危険です。最初の例にあるような、尋問になりかねません。あくまで対等な関係で、高圧的にならないよう注意が必要です。

子供が意見を言っている時に、聞き手は聞くことに徹しましょう。間違っても知識をひけらかさないように気をつけましょう。ルールとしては、子供から質問を受けた時だけ話すと、偉そうな印象はなく、スッと心に入ります。

娘: 利他的って?

父: 自分の損失を顧みずに、他者の利益を図るような行動のことだよ。

親子トークの時間と場所を選んでる

またそもそもの話として、中山さんは時間と場所を選んでいます。

話し合いをするに当たり、最も気を使ったのは「場所」でした。周囲に気兼ねなく落ち着いて話せる場所としてカフェがいいと考え、スペースに余裕のある郊外のコメダ(コメダ珈琲)をチョイスしました。ちなみに、時間は土曜の朝。

その後もマックやファミレスなどで、展開されます。ゆっくり気兼ねなく話ができるシチュエーションを選ばれています。

そもそも時間を確保している姿勢がよいですよね。「君との会話は大事だ」と思っているサインですからね。

母親も入れずに、父と娘のふたりきりで語る。父子水入らずです。3人目が入ると、話の焦点がぶれがちなので、ふたりきりになれる場所を用意することで、ぶっちゃけトークの環境づくりができあがります。

まとめ:子供の意見を、そして子供を尊重しよう

シリーズの冒頭で、娘さんがこう言っています。

「……あのね、このことは誰にも言わないでほしいんだけど。特にお母さんにはぜったいナイショでいてほしいんだけど……」

こんなことを言われてる時点でめちゃくちゃ信頼されていますよね。まあ、キモいとは言われてますけども!

上記のような話をしているから、信頼関係が築けているとも言えますし、信頼関係があるから、ぶっちゃけトークができるというのもあると思います。何にしろ、中山さんの娘さんへの愛と話術で、素晴らしい関係になっていると言えるでしょう。

また思うに中山さんは、長いことアメリカにおられたので、議論をすることに慣れていらっしゃいます。それを子供にも適用しているかなと思われます。個を尊重し、相手の意見を聞くという議論のベースができています。

しかしアメリカだろうが、日本だろうが、よい親子関係のつくりかたに大きな差はないと思います。そういう文化関係なく、本音で語り合える関係でありたいです。

家族でもあり、親友でもある、そんな関係を築きたいものですね!

(参考)娘と父のマジトーク記事一覧

さて、このシリーズ超面白いですので、お父さんもお母さんも娘さんも息子さんもご一読あれ!

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